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鬼人事クマさんのブログ

御社の社畜を探します!採ります!育てます!

中小企業・不人気業界でも優秀な新卒学生を採用する為の5つのコト(5回目)

今回が一応最終回です。

採用を経営の重点項目として設定し、リソースも割きました。
学生に対して、お客様と同等の敬意を表する姿勢を身につけました。
一方で、学生が「学生の立場」を超えた行動を取れば毅然と対応をするようにしました。
採用担当者の末端までモチベーションも高く魅力的です。

これだけでも十分採用活動は出来るようになります。
明青立法中の平均レベルであれば全然問題ありません。

しかし、明青立法中の優秀層や早慶上智の平均クラス、もしくは更に上の旧帝大・一橋・工大・電通・筑波クラスを採用するには足りません。

不人気企業や中小企業がそういった学生を採用するにはしっかりと内容も固めなければいけません。このフェーズになると、やはり内容も重要になってきます。

今回はそんな話。

何度も言いますが、採用にリソースをキチンと割いてくださいね!
リソースも割かないのに、気合いだけで良い採用は不可能です!

社長や会社の方針(=夢)を採用に関わる全ての者が理解する

1.人は「なぜ?!」で動く

人が心を動かすには「なぜ?!」を理解させる事が非常に重要です。
それは学生も同じです。

以下は、TEDでも非常に有名な動画です。
採用担当者は末端の役職の者まで見て、理解するべきです。www.ted.com

以下の事を言ってる企業が多すぎます。

(何を売ってるか説明)

  • うちの商品は日本で有数のシェア
  • うちの商品は将来性に優れる

(どのように仕事をするかを説明)

  • うちの商品の目の付け所がシャープです
  • うちの会社の福利厚生は充実しています
  • うちの会社は上下の風通しがよく、社長になんでも意見が言えます*1

中小企業や不人気企業がこんなアピールをした所でハッキリ言って効果が絶望的に薄いと思ってください。

・・・そんなわけがない??いえいえ、上のTED内で言われていますよ。

文句があるなら、上記プレゼンが2300万以上の再生回数を誇るモチベーション研究者のサイモン・シネック氏に言ってください。

2.学生は「なぜ?!」を知りたい

学生が一番知りたい情報は何だと思いますか?
どんな情報を聞くと学生は関心を寄せるでしょうか?
どんな情報が御社への入社と他社への入社を分けると思いますか?

  • 福利厚生
  • 給与
  • 勤務地
  • 扱っているモノ
  • 採用担当者の人柄

上記、全部ハズレです。
採用担当者の人柄は、マイナス要因になれこそすれ、大きなプラスにはなりません。

優秀な学生は「採用担当者の魅力に惹かれて」なんて言いません
もっと冷静で合理的な理由で入社を決めます。

一番欲しい情報は

  • なぜ私に内定を出したか

です。

そして、なぜ私に内定を出したかという問いの答えが

  • なぜその企業が有るのか(経営理念、会社の方針)

に繋がっていることが大事です。

具体例を挙げます。

  1. まだ見ぬ最先端テクノロジーを皆に見せ、驚かせ、楽しませたいという経営理念=社長の夢がある。
  2. だから、最先端のテクノロジーを学ぶ素地のある者が必要
  3. “まだ見ぬ”なので、“散々見てきた”中途採用者では限界がある。
  4. だから、新卒が欲しい
  5. 最先端のテクノロジーには失敗が付きもの。
  6. だから、留年や浪人していても何かを成し遂げた人が欲しい
  7. 最先端のテクノロジーは誰も教えてくれない。
  8. だから、自学自習出来る人でなければならない
  9. “まだ見ぬ”とは既存のシステムを打ち破る向こう側にある。
  10. だから、既存の枠組みを破壊した人が欲しい
  11. 人を驚かせる、楽しませる人が必要だ。
  12. だから、面接でも型破りなアピールで驚きを与えてくれる人が良い

だから「新卒で、留年してて、独学で簿記を勉強して、遅刻欠席ばかりでもなぜか高校卒業出来てて、面接で腕立て伏せした」君がほしい

という事です。

つまり、経営理念から必要な人材像へとつながり、それが学生に対して「なぜアナタを採るのか」につながるということですね。非常に論理的です。*2

そして、「ぜひ君に来て欲しい。当社で皆を驚かせるような圧倒的なテクノロジーを披露してみないか?」と社長直々に学生に対して誘いをかけるのです。

一方で、超大手企業も含めて95%位は学生と真摯に向き合っていないため「なぜアナタを採るのか」を学生に伝えられてません。

実際、学生に20分の面接を3回位した所で中身なんて分かるわけがないのです。

まして、超大手企業にあっては、イマイチな学生を採っても確りとした業務マニュアルや充実した研修があるので、誰を採ってもある一定以上の成果は出せるわけです。

すなわち、超大手企業ではいちいち学生の中身をじっくり精査する動機が薄いのです。

だからこそ、中小企業・不人気業界は学生と確り向き合い、「なぜアナタを採るのか」を学生にしっかり伝える事で、超大手企業の内定を取った優秀な学生に対して差別化を図ることができるのです。

3.採用担当者が経営理念・会社の方針・社長の夢を語れるか

「なぜアナタを採るのか」は経営理念からブレイクダウンして考えていきます。
つまり、経営理念を確り分かってないとどんな人材が有用なのかがわかりません。

会社の方針や社長の夢でも良いです。

要は

  • なぜ、この企業があるのか

採用担当者はこれをしっかりと、熱く、論理的に語れなければいけません。

御社の採用担当者は経営理念を語れますか?
会社の方針を語れますか?
社長の夢を分かってますか?

そして、それに共感していますか

それを経営者と採用担当者の間で明確に共有できている。
そこで「求める人材像」は何かを、人事部が脳汁絞って考えて、検証していく。
それが人事部の仕事です。

それを経営者と採用担当者の間で明確に共有できていない。
ならば、経営者がしつこい位熱く語って、説明して、共感してもらう。
それが経営者の仕事です。

ちゃんと仕事してますか?
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以上で5回にわたってお伝えしてきた「中小企業・不人気業界でも優秀な新卒学生を採用する為の5つのコト」は終了です。
本当に必要な事を、必要な順に説明してきました。

今、超大手企業の採用活動は、控えめに言って「どうしようもない」です。
自社の利益の為に平気で学生(=優秀な若い国民)という財産を浪費させています。

学生に「手書きの履歴書禁止」と触れるだけで、どれだけ学生は助かるでしょう。
「共通一次面接」をWEBで開催するだけで、どれだけ学生は助かるでしょう。
「学生1対企業多数」の面接をするだけで、どれだけ学生は助かるでしょう。

しかし、学生の負担を減らす事はこれっぽっちも考えていません。

超大企業には私も想像が付かないような色々なしがらみがあるんでしょう。
しかしその結果、一番立場の弱い学生の悲劇は目を覆うばかりの状況です。

だからこそ、中小企業や不人気業界には大チャンスなのです。
優秀な学生に真摯に向き合い、本当に欲しい人材を見つけるチャンスです。

彼らは「自分を必要としている」企業に入りたくてウズウズしています。

御社の社員全員がキラキラと夢を語り、学生の目を確りと見つめて話を聞く。
母集団をいくら集めるか、ではなく、夢に共感した学生を何人集めたか。

大事なのはそこです。

前回までの話
一回目 採用にきちんとリソースを割く
二回目 学生に敬意を払う
三回目 学生に媚びない
四回目 採用担当で一番若い人のモチベーションを上げ、徹底的に磨く

*1:言えるのと取り上げられるのは全然違いますw

*2:経営理念や経営目標は採用において非常に大事になるわけです