鬼人事クマさんのブログ

御社の社畜を探します!採ります!育てます!

中小企業・不人気業界でも優秀な新卒学生を採用する為の5つのコト(3回目)

前回は「学生に敬意を払う」事をお伝えしました。今回も「採用マインド」というべきものを説明したいと思います。

学生に媚びない

採用活動とは「学生から選ばれて」ナンボ

採用活動の目的とはなんでしょうか?どうなれば採用活動の成功と言えるのでしょうか?

  • 採用人数を満たす?
  • 質の良い学生を採用する?質とは??可愛い子?(笑)

正解は、優秀な学生から入社先として当社が選ばれる事、です。

別に優秀な学生でなくて良いのであれば、数だけならばいくらでも採用できます。大学4年の3月に、説明会も面接もやらずに応募者を即採用すればいいのです。可愛い子もいっぱい居ますよ。ただし、そんな選考フローで募集して、どんな質の学生が来るかは推して知るべしです(笑)

やっぱり、顔はともかく、ある程度社会性も有り、性格的にも問題ない学生が欲しいわけですよね。しかし、残念ながら他社も同じ思いで採用活動を行っています。

当然、そういう学生には自社と同じような特徴を持った企業から複数内定が出るわけです。内定が複数出れば、学生はその中からいずれかの企業を選ばなければなりません。

媚びてしまうことは「選ばれる事」に対して圧倒的に不利になる

媚びてしまうと御社に対する学生の志望順位がどんどん下がっていってしまいます。

媚びてしまうと相手に完全に主導権を与えてしまいます。相手に主導権を与えてしまえば、採用活動は「当社が選ばれるかも?」という博打に変わってしまいます。

そうではなく、こちらが主導権を握りつつ、学生を誘導していかなければなりません。

例えは悪いですが、男性が女性を口説く時と同じです。

  • 「君の行きたい所に行こう!」よりも「どこでもいいよ・・・あっ、そういえば素敵なレストラン知ってるんだけどどう?」
  • 「その洋服すごく似合うね!」よりも「その服も似合うね。でも昨日の方が私の好みだったかな」
  • デートを理由もなくすっぽかされたら「いいよいいよー」よりも「ふざけるな!」。

つまりは、決して下手に出ていないわけです。いや、下手に出ているように見せかけて、実に上手く相手を誘導している、といったほうがいいかもしれません。

実際、クラスでモテる男の子はどんな人でしたか?
決して彼らは女性に主導権を握らせていませんでしたよね(笑)まして、心にもないお世辞を言ったりして媚びてはいないはずです。

学生に対しても同じです。採用活動する側が主導権を握るんです。学生に選択させてはいけません

  • ファーストコンタクト → 自社説明会 → 筆記試験 → 面接 → 内定 → 内定式 → 入社式

というレールに乗せるように誘導しましょう。

その為に、まずは学生の一生懸命さに大人としての敬意を払ってください。同時に、学生が応募者としての立場を越えてきたり、理不尽な態度や要求をした場合は、やんわりと、しかし毅然と拒否してください。

・連絡なしに遅刻をしてきた。もしくは、キャンセル連絡もなく説明会に来ない
・理由なく内定を辞退し、しかも謝罪もない
・入社承諾書*1を発送してるのに、学生から何の音沙汰もない
・敬語を知らないわけでもないのに敬語で話さない(いわゆるナメた態度)
・就活本を読めば分かる程度の最低限の服装をしてこない
・募集要項以上の条件を要求してきた(転勤出来ません、など)

上記の行動を取られれば、たとえ優秀な学生であろうとも、やんわりと、しかし毅然と拒否しなければなりません。そうしなければ、内定辞退の可能性が飛躍的に高まります。

いくら採用が困難でなかなか優秀な学生が採用できないとしても、媚びてしまっては決して良い評価を得ることは出来ないのです。

企業側が高飛車になるのは問題外です。ですが下手に出て媚びるのも問題有りです。

目指すべきは大人と大人の「対等」な関係です。

あくまで「応募者」と「選考者」、「学生」と「企業」という立場を崩さず、互いに敬意を払いながら関係性を築いていく。

これがベストの姿です。



本日は以上です。ここまで読んでくださって誠にありがとうございます。何か思うことがあればコメント頂けるととても励みになります!

最初は媚びてもいいと思います。無意味な圧迫面接を実施するとか、学生の履歴書をぞんざいに扱うなどの高飛車採用よりは余程良い結果が残せますからね。徹底的に媚びましょう。

しかし、優秀な人が内定出すまで辞退しない、という結果が出るようになったら、「選ばれる」という結果を求められるようになります。

その時に「媚びない」という姿勢がとても大事になってきます。覚えておいて下さい。

次回は「採用担当で一番若い人のモチベーションを上げ、徹底的に磨く」です。

次回
採用担当で一番若い人のモチベーションを上げ、徹底的に磨く


前回まで
1回目「採用にきちんとリソースを割く」
2回目「学生に敬意を払う」

*1:入社する意志があるかどうかを図るため、「御社に入社します」と一筆書かせる誓約書のようなもの。ただし、法的な拘束力は無い(入社直前の誓約反故で企業が実害を伴った場合は民事で損害賠償請求出来る)