“男性は稼がなくていい”という社会認識が少子化を防ぐ
さて皆さんこんにちは!
女性の社会進出をすると、少子化を招くのではないかな~?と思い、グーグルで「女性の社会進出 少子化」と検索窓に入力しようと
「女性の社会進出・・・」まで打つと、予測変換で「少子化」が出てきました。
私以外にもやっぱり同じ事を思う人はいっぱいいるんですね。
女性の社会進出は少子化を招く?
実は、私は能力のある女性が社会進出を果たせば、少子化は改善すると思います。
現状は女性が社会進出を出来ない社会的な要因がたくさんあります。
- 子どもを産むとキャリアが分断される
- 子どもを産むと復帰が困難
- 育児を代替出来るサービスが手薄
- 全国転勤、長時間労働などの労“道”を美化する風潮
- 「女はお茶くみ」「女が育児」的な考え方が男性にある
- 「男が決めてよ」「男が稼ぐ」的な考え方が女性にある
これらを一つ一つ丁寧に解決していけば、女性の社会進出も少子化対策も達成されると思います。
下記のリンクにも上記をすっきりした形で書かれています。
女性の社会進出は少子化の原因なのか? ~少子化を止める二つの方法~
現実にはこういった対策が全然されていないのに、「とりあえず女性管理職を増やそう!」と数合わせの女性の社会進出が図られているので、少子化になるのは当たり前っちゃー当たり前です。
有能な女性も、上記のような困難が放置されたままの状態であると、「就けたとしても大変ね」と管理職への登用を手放しには喜べないはずです。
ではどうすれば良いか。
確かに「育児サービスの充実」とか「職場環境の改善」も必要だと思います。
子ども作ったけど育てられないわ~、では結婚しても子どもを持つ動機も下がります。
しかし、それよりもっと重要な改善すべき項目が有ると思います。
それは、上のリストの最後の2つです。
「男が稼ぐ」社会の崩壊が必要
「男もお茶くみ」「男も育児」的な考え方を現在普及させている(?)のと同様に
「男が決めてよ」「男が稼ぐ」的な考え方を否定する。
「女はお茶くみ」「女が育児」的な考え方を否定している(?)のと同様に
「女も決めてよ」「女も稼ぐ」的な考え方を普及させる。
以上、2点の「社会認識の変革」が必要です。
国税庁の民間給与の実態調査結果では、平成15年の国民の総給与所得は約203兆円ですが、平成25年のそれは約200兆円とほとんど変わっていません。
つまり、国民の給与は10年間ほとんど変わっていないという事です。*1
もしこのまま国民の給与が変わらない、もしくは縮小すると仮定すると、女性が社会進出する結果、以下の事が言えます。
- 男性の所得がどんどん減る
- 女性の所得がどんどん増える
つまり
- 妻や子ども、親族を養える男性がどんどん減る、一方で
- 夫や子ども、親族を養える*2女性がどんどん増える
という事です。
実際に、女性が外で働き出したと共に、共働き夫婦世帯は増加の一途です。
さらにこれから女性の社会進出が進めば、どんどん共働き夫婦世帯は増えるでしょう。
しかし、これは方向としてはとても良いことだと思います。
働ける能力のある人、稼ぐ能力の有る人が稼げばいい。
男性でも稼げない人は居ますし、女性でも稼げる人はいます。
問題は、「男が稼ぐ」「男が決めてよ」的な風潮が残ったまま女性の社会進出が増え、相対的に男性の収入が減るとどうなるかです。
男性には
- 昔と同じように「妻子を養うべきだ」「稼いでなんぼ」な世界がある、と同時に
- 昔より全然稼ぎにくくなった世界
という極めて生きにくい時代が待っています。まさに現代です。控えめに言っても最悪な世の中です。
一方で女性にも
- 一家を支えられる男性がどんどん減っていく世界がある、と同時に
- 出産や育児を諦めてバリバリ働いて出世しても引け目を感じる世界
という、これもやはり生きにくい時代が待っています。
だからこそ、「男が稼ぐ」社会の崩壊が必要なのです。
「社会認識の変革」が必要なのです。
「男性が稼がなくてもいい」社会とは
「別に女が決めてもいいじゃん」「別に女が稼いでもいいじゃん」的な考え方が社会全体に広まればとてもとても良い時代になります。
男性には
- 「妻に養ってもらう」「男は育児してナンボ」がオッケーな世界、と同時に
- 家事と育児しながら、昼ドラやワイドショーが堂々と見られる世界
が待っています。
少なくとも「二人養うほどの稼ぎがない」男性でも結婚に前向きになれますし、「いざとなったら妻に養ってもらえる」という安心感が得られるだけでも結婚の動機には十分作用します。*3
30~40年ひと月も休めないマラソン、と、30~40年の5~6年は休めるマラソンではぜんぜんリスクが違うでしょ?
一方で女性には
- 「私が決める!」「育児を夫に押し付ける!」でもオッケーな世界、と同時に
- 低賃金(無賃金?)で専業主夫を雇える世界
が待っています。
今は「この人は私と子ども(と親)を養えるか」という基準で夫選びをしがちな女性が多いことが結婚に大きな障害になっています。(国土交通省データ 図表79)
昔より男性は全然稼ぎにくくなっているにもかかわらず、専業主婦が当たり前の時代の自分の父親像を、自分の伴侶に求めるわけです。
そりゃー、婚姻率もダダ下がりするのは当たり前ですね。
しかし、社会認識が変わり、女性の意識もこのように変われば「家事と育児が出来そうか」とか「私の働きをサポート出来るか」という新たな視点で夫選びが出来ます。
要は、いま男性が持っている妻選びの視点を女性が持つっていうことですね。
視点が増えれば当然、合格も多くなります。
英語80点以上なければ不合格!よりも、英数国のいずれか80点以上なければ不合格!の方が合格率は高まりますよね。それと一緒。
面白いのが、年収が高い女性は結婚しにくいというデータもあります。そんな女性も「この人は育児が出来そうか」とか「この人は私の働きをサポート出来るか」という新たな視点で夫選びが出来れば、結婚はグッとしやすくなるはずです。
データえっせい: 職業別の年収と未婚率の相関
だから、男性も女性も、妻選びや夫選びに多彩な視点を持てるようになると、もっと結婚しやすくなりますよーって事。
それには「意識改革」がとても大事なのです。
だから、「女性の社会進出」と同時に「男性の家庭進出(?)」を推し進めましょうね!!安倍さん!!公明党さん!!
いきなりは難しい、としたら、こういうのはどうでしょう??
- 女性管理職割合が3割以上の企業に補助金!、と同じく
- 専業主夫割合が3割以上の自治体に地方交付税交付金UP!
これで、国を挙げて躍起になっている「女性の社会進出」も倍加で達成できますし、「逆差別だ!」みたいな男性の反対意見もなくなりますよ!
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