タダのサービスなんて無い
先日、ファストフード店で店員の接客態度にクレームを言っている人が居ました。受け答えがどうとか、お客に対して心遣いがどうとか。
私は正直、安い!早い!を標榜しているファストフード店で接客に対してクレームを入れるのには反対です。
なぜなら、価格が高くなるからです。
お金払うから笑顔で接客しろよ!って事?
顧客が店員にクレームを入れれば結構真面目に対応してくれます。
「申し訳ございません。」
「二度とこの様な事がないように教育します。」
店員からそのような言葉とともに、お辞儀でもされれば確かにクレームを言った方は気分が良いでしょう。また、自身の怒りも収まるかもしれません。
しかし、「二度とこの様な事がないように教育」する為のコストは当然こちらが支払う事になります。これは同じ消費者として本当に勘弁してほしい事です。
「笑顔で接客」ってコストめっちゃかかりますからね。
それとも「笑顔で接客なんて誰でもできる」「スマイル0円」なんて本気で信じている人が居る?
確かに笑顔で接客は物理的には誰でもできますけどその動機づけは誰でも出来るわけではありません。
「よし!笑顔で接客しよう!」って自分から思わせるんですよ?「笑顔で接客しろ!」って店長から言われるくらいではなかなか出来ません。
- 心の底から仕事がつまらない
- けど辞められない事情がある
- お客さんは品の悪い人達ばかり
- 賃金は安い
- ろくな社員教育も受けていない
- サービス残業がある
こんな状況でいつも笑顔で活き活き接客出来ます??
だから、経営者は以下のような改善を図る事でなんとか社員の動機づけをしようとします。
- 賃金や労働時間などの労働環境を改善する
- 社員教育をして正しいお辞儀を練習する
- 新しい注文の取り方や配膳動線など、接客システムを考える
- 笑顔で明るい人を採用する
が、全部コストアップになります。コストに充てるお金は当然天から降っては来ません。全~~部、利用者の利用料から転嫁されるわけです。
牛丼チェーン店で店員の接客にケチ付けたら
牛丼の価格が100円上がった。
下手にサービスにケチを付けると大体こういう因果が働きます。
つまりは「笑顔で接客しろよ!」っていうのは「お金払うから笑顔で接客しろよ!」と同じって事。
いや、格安さがウリなんだから笑顔云々より、安くしてほしいんだけど・・・と思っている私からすると、ホントに迷惑ですね。店員が笑顔で接客して欲しいならキャバクラでも行ってほしい。
役所は最低限のサービスで構わない
あと、便利になりすぎる役所とか明るい役所とかもド反対です。役所は不便で良いです。愛想悪くてもよいです。薄暗~~い建物内でクモの巣張ってても良いです。
役所は書類さえ早く、安く、正確に処理してくれれば良い。それだけで良いですわ。
役所が過剰に便利になればなるほど余計な税金が増えるとですよ。笑顔で接客なんて不要です。そんな所に税金なんか使わんで下さい。
夜間窓口なんて不要です。区役所の出張所とか不要です。新しい庁舎とかも不要です。
夜間とか出張所とか新しい庁舎とか利用者は無料で利用できるんでしょ?そのサービス料を、それを利用しない人達で負担しているわけですよ。
そんなの全然要らないので。。。
役所は最低限のサービスで構わないので税金安くしてください。
それか、夜間利用者と出張所利用者と新庁舎利用者で全額コスト負担してください。
と、私は言いたい。
それとも
- 「税金が高くなってもいいから出張所がほしい!」
- 「住民税が高くなっても是非新庁舎を!!」
って思ってる人が多いのかな?あんまり居ないよね?と信じたい。
タダのサービスなんて無い
↑↑つまりはこれに尽きます。
身の回りには「直接支払いを行わないけど受けられるサービス」って結構ありますよね。
- 会社の健康診断
- マックのスマイル
- 美容院のお茶
- ポケットティッシュ
- 公園の水
- 燃えるゴミの収集
- ローリーズファームのナイロンバッグ
- 洋服の試着
これらはタダで受け取っているかもしれませんが結局は自分の懐からお金を出して支払っているのです。
ただ
- 税金などの別の形で徴収されている、か
- 価格に費用が盛り込まれている、か
- 将来受け取れていたかもしれないお金を引かれた、か
- 直接お金を支払っている、か
その違いだけです。
タダのサービスなんて無い、という意識から誰がこのサービスの対価を払うのか、を考える。そうやって深く洞察していくと、安易に「もっと笑顔で接客しろ!」とは言えないはずです。