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鬼人事クマさんのブログ

御社の社畜を探します!採ります!育てます!

学生も学校も企業も、みんなが支持する就職活動

就活

さて、みなさんこんばんは!

今回は就活について考えてみようと思います。就活って、“企業が学生に無理を押し付けてる”“企業こそが諸悪の根源だ!!”みたいな論調がほとんどですよね。その始まりは、“企業が終身雇用と年功序列を守るために始まった”ような口調で語られることがほとんどです。そして様々な弊害が外に出つつも、未だに就活が続けられている理由としては“企業側が青田買いしている”“企業が大学教育を軽視している”という物がよく挙がります。


確かに、それらは間違っていません。年功序列と終身雇用のために新卒一括採用、つまり今の就活は始まり、また新卒一括採用は非常に効率的な採用スタイルなので、企業側もやめようとはしていません。


けどね、ちょっと思うんだけど、これだけマスコミや政府から問題視されてる新卒一括採用が終わらない理由って、“学生”や“学校”にもあるんじゃないかな??


こんな事いうと怒られるかもしれませんが、本当に、心の底から“学生”や“学校”が反対すればいくら企業が押し付けたとしても、それは通らないんじゃないかな?と思うんです。だって、企業にとっては学生=未来の消費者であって、無理を押し付けて大きな反感を買われるのは喜ばしいことではありません。知らない方も多いと思いますが、採用の現場、特に小売業や化粧品会社などでは「いかに学生に気持ち良く落第してもらうか(!)」は人事部にとって非常に重要なタスクであり、その為に多くの予算を投入しています。


企業は採用活動において、大学にだってかなりの配慮をしています。大学には合同企業説明会という、企業が100社ほど集まって、学生への説明を行う行事がありますが、それを活用できるのと出来ないのとでは、母集団形成の難易度が非常に違ってきます。
合同企業説明会を活用できれば、“○○大学理工系のみ”を母集団として形成でき、しかもたいていの場合は“企業側は無料”で参加できます。一方で、リクナビやマイナビ(毎日コミュニケーションズ)主催の企業説明会は、来る学生が“××大学文学部”だったり“△△大学大学院都市政策研究科”だったりして、狙った母集団が形成しにくいのです。しかも、出展には百万円単位のお金がかかります。
それゆえ、特に中小企業や学生の認知の低いBtoB企業などは、学生へのダイレクトアプローチが出来る合同企業説明会を活用できるかどうかが採用の成否を分けたりします。
※学生に名前が良く知られたブランド企業はサイト作って放置するだけで人が来ますが(笑)


では、私の持論通りだとして、“学校”や“学生”が現在の就活を維持した方が良いと思う部分はどこにあるのでしょうか。


■“学校”・・・やりたくないけど、世間がね。
まず学校側の立場ですが、大学生の就職のお世話なんて、ぜんっぜんやりたくありません。っていうか「何で最高学府である大学が、就職予備校みたいな真似をしなくちゃいけないんだ?!」と、本気で考えている教授や職員は大勢います。


かく言う私も同感です。大学の使命とは大学生に“選択肢を与える事”であり、“学生がした選択による結果に対して責任を負う事”ではないと思います。つまり、就職口の斡旋や合同企業説明会の手配など“企業と学生が接点を持つように場を作る”くらいはしても良いと思いますが、“就職率100%を達成させる”なんて、大学の使命じゃないと思います。それは全く学生の責任です。


しかーし!!!私のように考える親御様や学生様が少ないのでしょうか、どこの大学の入学パンフレットにも“就職率99%達成!!”なんて文字が躍っています。そして文科省も就職率を毎年出しています。それだけ、世間は大学の就職率に関心が高いのです。


つまり、“世話したくないけど、学生に就職してもらわなきゃならん”というのが、“学校”の思惑です。そして、いわゆるブランドのない下位大学であればあるほど、就職率には敏感な傾向があります。東京大学や一橋大学などの国立大、早慶上智青学立教(最近変わってきてますが・・・)などの名門私立などは、就職率が低くたって学生は来ますが、日本大学、駒澤大学、帝京大学あたりになると、就職率が低いとそれだけ大きなマイナスになり、下手をすると定員割れを起こしかねません。


さて、いくら学生や学校が「就職させてください!」と言った所で、諸外国のように「ではあなたは明日から何が出来ますか?」と問われてしまったらどうでしょうか。もちろん「Excelでvlookup関数とcountif関数を使い、データベースを抽出出来ます!」とか「○○酒店でVB.NETとORACLE10gを使い、店員の名簿管理をしていました!」とか「秘書検定準1級を持ち、3年間バイトで電話番してました!」などの明日から使えるスキルがあれば問題ないです。
が、「これから専門的な授業に入るっていう3年の夏には、もう就活が始まる。これじゃあスキルなんて身につけられない!!」なんて学生が大勢いるようなので、上記の様な専門スキルを新卒で問われたら非常に厳しいでしょう。
※ちなみに私の実体験ですが、全くお金をかけず、FTPの働きやHTMLソースの書き方すら全然分からない状態から、たった1週間で自作HP(ブログじゃないですよ?)を立ち上げられました。寝不足で鼻血が出ましたけど(笑)。1ヶ月もあれば相当なHPが出来るはずなので、「専門スキルがない!」なんて嘆くのは止めましょう!!1ヶ月でも適性があれば身につけられます!


それ故に学校側も“専門スキルを求められない新卒採用”を推さざるを得ないわけです。仮に企業側が新卒採用に即戦力スキルを前提にしてしまっては、大学側は相当な構造改革を果たし、企業が求めるスキルを学生が身につけられるようにカリキュラムを組まなければなりません。当然、資金、教授、学生、シラバス、教室数、設備、組織などあらゆる物が影響を受けます。それは学校側も宜しくない訳です。


営業であれば「敬語をキチンとパーフェクトにこなし」「明日から顧客見込みに100件電話でき」「営業報告書を短時間でこなせるように少なくともwordに精通しており」「iphoneやグループウェアも使いこなせる」というスキルを大学で学ばなければなりません。その為には営業志望の学生に対して毎週敬語の勉強をさせて、秘書検定準1級取得を義務付けて、MicrosoftOfficeの資格を取らせ、iphoneを支給し・・・(以下略


う〜ん、大変そうです。


それゆえ、私は“学校”も就活の“消極的”な推進派ではないかと思います。


■“学生”・・・大変だけど、中途よりマシ
さて、一方の学生なんだけど、ほとんどの学生の皆さんは新卒一括採用を実はチャンスと捉えています。学生自身も“スキルもなしに大企業に入れる程、世間は甘くない”事は重々承知しており、それゆえ中途採用や既卒採用という新卒採用以外を選ぶリスクに恐れおののいているんです。


中途採用者が「新卒のときにキチンと会社を選んでおけば良かった」と異口同音に言うように、中途採用者や既卒者にとって就活とは苛烈激烈であり、新卒採用と状況がまるで違います。中途採用では少なくとも5年の正社員キャリアが必要であったり、それに加えて英語や専門資格なども求められます。一方で、新卒採用では“コミュニケーション力”や“上司に楯突かない態度”や“休まない強靭さ”など、幾らでも偽れる要素が目白押し(笑)ですし、資格やスキルも実践的な物でなくても評価されたりします。


中途採用と新卒採用、どちらのフィールドで戦った方が自分たちが有利なのか、大学生はキチンと認識しています。新卒採用という自分たちだけが持てる特権フィールドを手放して、弱肉強食の凄まじい中途採用の中に放り込まれるのを望んではいないのです。デモを起こし本気で就活に反対するような早稲田大学や東京大学など一部のエリート大学生は、中途採用のフィールドで戦ったとしても自力でスキルを身につけ、既にスキルや職歴のある者達と互角以上に渡り合える自信があるのでしょう。しかし、その他大勢の大学生は違います。そんな自信や実績があるわけではないのです。それゆえ、「就活ぶっこわせ!」のような意気軒昂なスローガンを掲げたデモを起こしても、いまいち盛り上がりに欠ける結果になるのです。大勢の学生たちは本気で就活をぶっこわそうとはしていません。


それゆえ、私は“学生”こそは企業と同じ就活の“積極的”な推進派ではないかと思います。


■“就活”がなくなると・・・
あくまで予想です。今のままで、就活そのものがなくなる事はまずあり得ませんので学生の皆さんは安心して就活に励んでください(笑)なお、以下は採用や就職への影響に絞って考えています。


1.企業 ・・・ 人事部大変(笑)
・既卒者、中途採用のコストが下がるが、安価で効率的な人材調達方法である新卒採用がなくなるため、全体的な採用コストは激増する。結果、採用人数を絞られ、より厳選採用にならざるを得ない(採用する人材の質が良くなる)。
・母集団形成が難しくなるため、人事部は年中採用活動に追われる。結果、人事部の負担と人件費が増大、人事部が薄給激務部署になり質が落ちる。
・入社時期がまちまちになるため、研修の費用対効果が減少する。結果、研修枠が大幅に減少し、入社時期に研修不要な程度まで達している事が社員の条件になる。



2.学校 ・・・ 就職予備校と学問特化に分かれる?
・就職内定率、就職率などの文言がパンフレットから消える。結果、今のような手厚い就活支援は無くなる。中堅以下の大学は就職率以外の指標で学生獲得を目指す。
・学生を学業に専念させる事が出来る。結果、今以上に学問の中身が問われるようになる。
・学生から就職に関する知識やスキルの習得が出来る機会の提供を求められる。結果、インターンシップ拡充やビジネスマナー講座開設など、今以上に“スキルを身につけられる大学”を意識しなくてはならなくなる。企業とのコネクションが大切になる


3.学生 ・・・ すべてが自己責任に!
・明日から働ける実践的なスキルを求められるようになる。結果、大学4年間の過ごし方が今以上にシビアな物になる(欧米中韓国並みに勉強しなきゃ!)
・大学の4年間、誰も自分の行動の責任を取ってくれない。結果、自分でキャリアプランを形成しなければならない
・卒業と同時に就職というキャリアプランが崩れる。結果、卒業後に世界一周などの種類豊富な人生設計が可能になる。
・年功序列、終身雇用が崩れる。結果、優秀であれば初年で高給が望める一方、そうでなければ最低賃金ギリギリでも甘んじる覚悟が必要。


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う〜ん、やっぱり就活はみんなの為のものなんですね!!
でも改善点もいっぱいあるんで、それを一つ一つ潰していくのが現実的な方法なんじゃないかな?!